美容整形外科の技術はとても発展していますが、整形という言葉はどうしても身体にメスを入れるというイメージが湧く方も少なくはないのではないでしょうか。
小顔治療というとフェイスラインや顔の中心である鼻など各々のパーツを整えることで小顔に見せるという事が行われていました。
しかし最近ではボトックス注射などを利用したプチ整形と呼ばれる施術数も増えています。
その中の一つである「脂肪溶解注射」という言葉をご存知でしょうか?
その名の通り、注射で脂肪細胞を破壊し、切らずに部分痩せができる施術として美容整形外科分野で注目されている術式の一つです。
今回は切らない部分痩せも可能な小顔治療の方法の脂肪溶解注射について分かりやすく説明していきたいと思います。
切るのが嫌な方は必見 脂肪溶解注射のメカニズム
脂肪溶解注射の成分はもともと医療業界で高脂血症などコレステロールを溶かすために用いられていた成分が使用されています。
各クリニックによって用いられる成分が異なる場合がありますが基本的に脂肪細胞を「溶かす・破壊する・除去する」という概念には変わりありません。
実際に脂肪溶解注射を打った箇所は、脂肪の細胞膜が破壊され中性脂肪が取り除かれます。
取り除かれた溶解された脂肪は、静脈と呼ばれる血管やリンパ管、体液を通して体外に排出される仕組みになっています。
また、体外に排出される際には身体の中に貯めこんだ老廃物も一緒に排出されるようになっており、肌の引き締め効果にも繋がるとされています。
脂肪細胞の増殖、肥大により私たちは太りやすくなります。
ダイエットではこの脂肪細胞を小さくするのみで、減らすことはできません。
今回紹介する脂肪溶解注射では、脂肪細胞を除去することで数を減らし太りにくい体質にすることが可能な新しい治療方法の一つです。
小顔矯正で注目の手法
この脂肪溶解注射は、美容整形外科などで施術することが可能です。
切らずに痩せたい箇所に注射をするだけということで、小顔の治療にも用いられています。
具体的にはフェイスライン、鼻、頬、口角、顎下などの箇所に注射を行うことが多く、注射箇所は「脂肪溶解」、「リンパ循環」、「肌の引き締め作用」で顔痩せや小顔の変化が現れるようになります。
特にこれまでは手術でしか行えなかった、鼻の輪郭も形成できるため、団子鼻をすっきりとさせたい場合にも活用できるという利点があるのも嬉しいですね。
他にも二の腕や上下腹部、脇腹、太ももなどが適応されるようで、身体への負担を少なくした状態で太らない体質を目標とする方に注目の手法と言えるでしょう。
治療の流れや効果を実感するまでの期間や施術回数は?
脂肪溶解注射の治療の流れですが、大まかな流れはどの美容整形外科でも同じようです。
カウンセリング
皮膚科医によりすっきりさせたい部位や悩みを確認します。
注入部位の確認・注入
担当医師による施術部位の確認、注入量の確認を行います。
注入
薬剤を施術部位へ注入します。注射後に特に問題がなければ帰宅と言う流れになります。
以上の流れが治療の大まかの流れです。
最近では効果を実感するまでの期間は最短で3日程で作用する成分もあり、72時間で変化が現れるようです。
施術回数に関しては、1回の施術でも変化はみられると言われていますが、ご自身のお悩みの部位や希望される状態によっては3~5回ほど通う必要があります。
なお1回ごとの施術の期間は1週間程度あける美容整形外科が多いようです。
脂肪溶解注射の副作用や注意点
脂肪溶解注射はダウンタイムが少ない点も利点ですがいくつかの副作用も生じることがあります。
具体的には、施術後内出血や軽度の痛み、腫れや浮腫みを伴う場合がみられます。痛みに関しては筋肉痛のような痛みが生じる場合もあるようです。
上述した多くの症状は日常生活に支障のない範囲で、当日メイクなどをし、施術後すぐに帰宅できる場合がほとんどのようです。
また痛みや出血が少ないよう先端の丸いロングソフトカニューラ針を使うところも増えてきているようですね。
ダウンタイムの期間は3日~7日程度のため、その間の注意事項も主治医に確認しておきましょう。
その他の注意点としては糖尿病、心疾患、腎疾患、高血圧、甲状腺機能亢進症の方や妊娠・授乳中の方は施行することができません。
加えて注射の主成分であるホスファチジルコリンは大豆由来の成分であるため、大豆アレルギーがある場合も同様です。
体質に不安のある方は、必ず診察時に主治医に確認しておくことが必要です。
脂肪溶解注射後のケア方法
脂肪溶解注射後のケアですが、施術後翌日以降に注射部位をマッサージすることが望ましいと広告している美容外科が多いようですね。
理由としてはマッサージをすることにより脂肪の分解が促進され脂肪が滑らかになりやすいとされています。
注意点として、主治医にマッサージの可否を尋ねておくとよいでしょう。
中には、もみほぐし過ぎて炎症反応を強めてしまう場合も考えられるので判断を仰ぐようにすることが望ましいです。
他にも軽い運動を日常生活に取り入れることや施術後の食生活に関しても、再度脂肪がつかないように気を遣う必要があるようですね。
脂肪溶解注射の金額の相場
気になる脂肪溶解注射の価格ですが、最新治療のBNLS neoの場合には1本(1.0㏄)あたり3,000円~5,000円前後で施術可能なクリニックが多いようです。
美容整形外科ごとに価格が違う理由としては広告費を抑えているクリニックなどもありますが、金額を見る際には、注射される成分が正規輸入品かどうかを確認してください。
実際の料金ですが、例えば鼻の輪郭形成の場合には、注入本数の目安は頬1本~5本(片側)、鼻1本、フェイスライン1本~3本(片側)、顎下1本~2本程度と掲載されているクリニックもあります。
この場合には3万円~10万円程度で施術が可能となっています。
また、脂肪溶解注射はエラ張り改善のためにボトックス注射と併用されるケースもあるようです。
また価格の安さばかりを気にしてしまうとアフターケアなどが疎かな場合もあるため、希望される美容外科の実績なども照らし合わせて施術する場所を検討することをおススメします。
保険適用はされるの?
脂肪溶解注射を施術する際に、キャンペーンとして1㏄が無料で進呈されるところもありますが、結論から言うと残念ながら脂肪溶解注射は保険適用されないため、自費での施術となります。
医療保険が適用されるダイエット方法としては、中性脂肪を下げメタボリックシンドロームを予防するものや脂肪の燃焼を促進する内服薬が多いようですね。
脂肪溶解注射を検討される場合にはしっかりと、料金プランやアフターケアにかかる費用なども確認しておくことが大事です。
まとめ
脂肪溶解注射は切らずに、自身が望む部位を集中的に痩せさせることが可能な美容外科の治療法です。
特に小顔治療においては、施術後のダウンタイムも少なくすぐに日常生活に戻れるため、注目されています。
1回の治療時間に関しても、注射自体は5分程度で済み効果は最短で3日程度から実感することができます。
太りにくい体質に変えていきたい、身体に負担が少なく小顔を手に入れたいなど悩みがある方は、一度脂肪溶解注射の適応や料金プランなどに関して美容整形外科に相談に行ってみてはいかがでしょうか?